先日、とある生徒さんより、レッスン中に以下の質問をいただきました。
「先生、ピアノは力を入れて弾くのと、力を抜いて弾くのと、どちらが良いのですか?」
なるほど、言われてみると「ふむふむ」です。考えてみるととっても奥深い質問なんです。。
ピアノを弾くとき、力を入れる?抜く?
例えばピアノには、
大きい音で弾いて下さいという指示のフォルテ「f」
という記号や、
小さい音で弾いて下さいという指示のピアノ「p」
という記号があります。
当然、「f」を弾く時は力を入れて、「p」を弾く時は力を抜いて。
と思われる方が多いかと思いますが、果たして本当にそうだろうか。。と私は思うのです。
半分は正解なんですが、半分は間違いのように思います。
理由を具体的に考えてみましょう。
例えば、力任せに「f」を弾くと音はどうなるかと言えば、
一言で言えば、とっても下品な音がします(汗)
では、力を抜いて「p」を弾くと音がどうなるかと言えば、
内容の無い、スカスカな音になってしまうのです。
下品な音やスカスカな音で構成された音楽を聞いて感動する人はきっといません。
では私はどのように考えているかと言えば、「f」を弾く時は、
「なるだけ大きい音」ではなく、「なるだけ深い音」を目指します。
具体的に言えば、鍵盤を押し込む際に、点をイメージして「瞬発力」を使うのではなく、
面をイメージして、「重み」を使うようなイメージを持っています。
一方、「p」を弾く際は、
「なるだけ小さい音」ではなく、「なるだけ繊細な音」を目指します。
具体的に言えば、力を抜くというよりは、寧ろその小さな繊細な音を、かつ細かくコントロールするために、
細心の注意を払うべく気持ちは集中しているし、ある程度、指にも力が入っています。それだけ、大切にコントロールしているということです。
ですから、大きな音を出す時には、ある種ブレーキを。
小さい音を出す時にはある種アクセルを踏んでいるようなところがあるので、
今回の生徒さんの質問は、実は、奥深いものだったりします。
以上、参考にしていただけたら嬉しいです。
また次回も、生徒さんの質問を取り上げてみますので、お楽しみに。
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